御社の幹部、今期の利益目標を言えますか?

こんにちは、しんこう会計事務所の新美です。

御社の経営幹部は、
今期の売上目標利益目標を答えられますか?
幹部がいない組織なら、対象は社長です。
社長自身がスッと言えるかどうか。
まず、そこからです。
「いや、数字を言えても売上は上がらないだろう」
そう思うかもしれません。
まったくその通りです。
数字を口にした瞬間に売上が増えるほど、
経営は単純じゃない。
ただ、この質問の狙いは
正解を言うことではありません。
目標数字を言える状態かどうかは、
社内の意思決定が同じ方向を向いているか、
つまり判断の前提が共有されているか
を測るためのチェックなんです。

数字が揃うと、会社の会話が「同じ方向」を向く

目標数字が共有されている会社は、
会話が速いです。
たとえば「新しいツールを導入したい」
という提案が出たとき。
数字が共有されていると、
自然にこういう会話になります。
「それ、いくら投資して、どれくらい回収できる?
今年の利益にどう効く?」
つまり、判断が好き嫌いや雰囲気ではなく、
会社の目的地に寄るんですよね。
逆に、目標が曖昧だとこうなりがちです。
「便利そう」
「面倒だな」
「みんな入れてるし」
この差は小さく見えますが、積み上がると大きい。
頑張っているのに成果がズレる会社って、
だいたいここがズレています。

社長だけの話じゃない。小さい会社ほど「全員が判断している」

会社って、社長が全部決めているようで、
実態は違います。
日々の判断のほとんどは、
社内のあちこちで起きています。
採用、配置、値引き、
外注、投資、残業、優先順位。
しかも小さい組織ほど、これが顕著です。
「管理職だけが意思決定している」じゃなくて、
現場メンバーも含めて、
みんなが日々、判断している
だからこそ、
社長だけが数字を握っていても意味が薄い。
会社としての目標が共有されていないと、
各所の判断が噛み合わなくなります。
上の層に伝わっていないことが、
現場に自然に伝わることはまずありません。
経営者なら、ここは少なくとも押さえておかないと
話にならないポイントです。

融資の評価が落ちる理由は「場当たり的に見える」から

この状態の会社は、普通に融資が出にくいし、
金融機関からの評価も下がりやすいです。
銀行が見ているのは
「社長が数字に強いか」だけじゃありません。
むしろ見られているのは、
会社として数字が管理されているか、です。
目標が社内で揃っている会社は、こう見えます。
「計画があって、その通りに動いて、
ズレたら修正できる会社」
だから、資金の話も
「使い道」と「回収のイメージ」が伝わります。
逆に、目標がバラバラな会社は、こう見えます。
場当たり的な経営に見える
資金使途の根拠が弱いと判断される。
つまり、資金の相談をしても、
「なぜ今それが必要で」
「どう回収して」
「どこに効くのか」
この説明が会社として一枚岩にならない。
ここが痛いです。

採用も弱くなる。目標が共有されている会社は「伸びそう」に見える

採用も同じ構造です。
目標が共有されていない会社は、外から見ると
「この会社、どこに向かっているんだろう」
になりがちです。
逆に、目標が共有されている会社は、
候補者から見てこう映ります。
「この会社、成長していきそう
「中で働く人たちが、同じ方向を向いていそう」
採用って、待遇や知名度も大事ですが、
最後は空気感で決まることが多い。
その空気感の正体が、
方針や数字の共有だったりします。

まずは経営・事業計画書を作る。数字だけでいい

では何からやるか。
いきなり「覚えろ」ではありません。
まず社長がやるべきは、
経営・事業計画書を作ることです。
立派な資料はいりません。
数字面だけでOK。
A4一枚でも構いません。
最低限は、売上利益
できれば、
粗利、人件費、投資、返済くらいまであると、
意思決定が一気に揃いやすくなります。
そして、可能なら「今期だけ」じゃなく、
5年後までざっくりでいいので
書いてみてください。
もちろん途中で変わってOKです。
むしろ変わります。
でも、5年のイメージがあるだけで、
目先の判断がブレにくくなります。

「白紙を配る」だけで、浸透度は一発で見える

こんな確認方法をやっている会社がありました。
次の会議で、何も言わずに白紙のA4を配るんです。
そしてこう言いいます。
「今期の会社の
売上目標・利益目標を書いてください。
自分の担当領域の数字目標も」
書いたら、答え合わせはしない。
そのまま回収して、社長が見る。
これ、地味ですが、かなり効きます。
方針が浸透しているか、
どこでズレているかが一瞬で見えます。
もしバラバラだったとしても、
犯人探しをする必要はありません。
多くの場合、それは個人の問題ではなく、
社長側の伝え方の問題です。
1回言って終わりにしていないか。
毎月読み返す場を作っているか。
浸透は、気合じゃなく反復で作れます。

目標数字は「覚えるため」じゃなく「判断を揃えるため」

目標数字を覚えること自体が目的じゃありません。
目的は、会社の判断が同じ方向を向くことです。

判断が揃えば、動きが揃う。
動きが揃えば、成果が出る。

その結果として、
融資の見られ方も変わるし、採用も強くなります。
まずはA4一枚でいいので、
今期の数字を“設計図”にして。
できれば5年後まで、
ざっくり置いてみてください。
経営は、ここから一気にラクになります。

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