勉強会が「分かりやすい」で終わると、もったいない

こんにちは、しんこう会計事務所の新美です。

「今日の勉強会、すごく分かりやすかったです!」
この言葉、主催する側としては素直に嬉しいです。
ただ、同時にこうも思います。
数日後の実務で、その論点が うっかり抜ける ことがある。
僕自身も同じで、頭では分かっていても
実務のスピードの中で拾いきれないことがあります。
これが、知識と実務の差です。

知識は地図。でも実務は土砂降りの山道

勉強会で学ぶ知識は、いわば きれいに整備された地図 です。
一方で実務は、土砂降りの雨の中、
重い荷物を背負って走る山道 みたいなもの。
期限があって、処理量があって、
確認があって、個別事情が山ほどある。
必死に足を動かしている最中に、
懐の地図を取り出して開いて、
現在地を確認する余裕なんて、普通はありません。
だから、抜けるのは自然です。
能力の問題というより、現場の構造 として起きやすい。

うちの勉強会は「現場で説明できる」を目指している

うちは月に1度、税務や財務の勉強会をやっています。
税制改正、相続税、補助金などテーマは幅広いです。
そしてここは、僕が強く言いたいところなんですが、
僕が作っているわけではないんです
開催も資料作成も、スタッフがメインで担ってくれています。
そのスタッフが作ってくれる資料が、
そのままお客様に出せるほど分かりやすい
これって、スキルだけじゃなくて、
相手目線で「伝わる形」に落とし込む力がないとできません。
僕はここに、事務所の文化が出ていると思っています。
だからこそ、その結晶を「いい話」で終わらせるのが、
一番もったいないと思うんです。

情報収集で終わると、知識は「在庫」になる

今の時代、情報収集はどこでもできます。
しかも溢れてます。
だから勉強会も、放っておくと
「価値ある情報収集」で終わってしまう。
情報を集めることに慣れすぎているんですよね。
しかも税務やお金って身近なテーマだから、
「知ってる」だけで分かった気になりやすい
でも、僕はこう思っています。

情報は集めるだけだと「在庫」になる。
実務で使って初めて「資産」になる。

知識量が増えたかどうかより、
次の面談で一言増えるか。
次の申告で抜けが減るか
そこまで行って初めて、勉強の価値が出ます。

事例共有は別でやってる。でも、まだ線になってない

うちは実は、事例共有の時間を月に1回、別で作っています。
「現場でこうだった」
「このような取り組みをした」
みたいな話が出るので、これはこれで大きな価値があります。
知識が“情報”から“経験”に寄る瞬間があるからです
ただ、正直に言うと、今はまだ 勉強会とのつながりが薄い
勉強会は勉強会、事例共有は事例共有、
でそれぞれ良いのに、点で終わっている感じがあります。
ここをつなげられると、一気に強くなる気がしています。

「思い出す努力」ではなく「思い出さざるを得ない導線」

結局、「思い出す努力」を強いる仕組みは失敗します。
必要なのは、思い出さざるを得ない導線 を作ること。
そのために、勉強会と事例共有を“行き来”
させるのがいいと思っています。
たとえば勉強会の最後に、
「このテーマ、実務だとどこで出る?」を一言だけ置く。
そして次の事例共有で、「今月これ、実際に出ました?」を拾う。
出なかったらそれでOK。
出たら、それが最高の復習になります。
逆もありで、事例共有で出た困りごとを、
次回の勉強会のテーマに引き取る。
こうなると、知識が現場に近づいていきます。

トリガー質問は、提案を「反射」にする

補助金みたいに「知ってるだけじゃ意味がない」テーマほど、
トリガー質問 が強いです。
面談の流れの中で、頭の中の知識を検索して思い出して…
ってやるのは難しい。
だから、質問でスイッチを入れる。
例えばヒアリングシートに、こういう質問を仕込むだけで変わります。

今年、設備投資の予定あります?
採用って増やす予定あります?
新規事業や新サービス、動きあります?
これがあるだけで、補助金や制度の話が
思い出される側から、引き出される側に変わる。
提案って、思い出して話すより、質問で引っ張り出す方が強いです。

良い勉強会ほど、最後は「実務で動く形」にする

うちの勉強会は、現場で説明できる分かりやすさがあります。
だからこそ、そこで得た知識を「いい話」で終わらせず、
ちゃんと現場で動く形にしたい。
その鍵が、すでにある 事例共有 との接続だと思っています。

勉強会で学ぶ。
現場で起きる。
事例で共有する。
また勉強会で拾う。

この循環が回り始めたら、知識は在庫じゃなくて資産になります。
次はここを、ちゃんと線にしていきます。
皆さんのチームでは、
学んだ知識をどうやって「現場の武器」に変えていますか?
もし「うちはこんな工夫をしているよ」という事例があれば、
ぜひコメントで教えてください。

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