「税理士がいらなくなる」は、40年前からの定番ネタ。

先に結論だけ言うと、
会計ソフトがどれだけ進化しても、
申告書は魔法みたいに完成しません。
会計ソフトを入れて、銀行連携もバッチリ。
数字は自動で並んでいるはずなのに、
決算が近づくと、なぜかモヤモヤする。
「これで合ってる?」
「落とし穴ない?」って。
この違和感、かなり正しいです。
便利になっても最後に残るのは判断。
そしてこの判断こそが、
本来の専門家として最も価値がある部分
だからです。

税理士は「いつも無くなる」と言われ続けてきた

たぶんこれ、業界あるあるです。
そろばんの時代も、電卓の時代も、
会計ソフトの時代も、クラウド会計の時代も。
便利になるたびに、こう言われる。
「税理士いらなくなるんじゃね?」と。
でも、いなくなっていない。
ここは、結構大事だと思っています。
会計はずっと進化して、便利になってきました。
分岐点は何度もありました。
昔はそろばん。
次は電卓。
手書きで計算して集計して、
決算書と申告書を作っていた時代もありました。
そこから会計ソフトが普及して、
クラウド会計が出てきて、
連携で入出金が入るようになった。
最近は証憑を読み込んで仕訳候補まで出る。
便利になる分岐点は、何度もあったはずです。
そしてそのたびに、
税理士の役割も当然変わってきました。

だから税理士は「手続の人」に見えやすい…のかもしれない

この歴史があるからなのか、
税理士ってどうしても
「帳簿を作る人」「申告書を出す人」
=事務手続の専門家
みたいに見られがちです。
成果物として目に見えるのが、
帳簿や申告書だから。
たぶん、そういう背景はあると思います。
でも逆に言うと、この歴史そのものが、
別のことも示していると思っています。

それでも税理士が消えていないのは、
「手続きの専門家」だけではないから
だと思われます。
もし税理士が本当に「手続きの専門家」だけなら、
便利になるたびに真っ先に消えてるはずです。
でも実際は、
ずっと「無くなる」と言われ続けてきたのに、
いなくなっていない。
これは少なくとも、
税理士の価値が手続きの代行じゃなくて、
もっと別のところにあることを示唆している。
僕はそう思っています。

電子申告が広がっても、“中身”は軽くならない

電子申告(e-Tax)が当たり前になって、
提出の手段はラクになりました。
ただ、ここがポイントです。
電子申告が広がっても、“中身”は軽くならない。
ラクになったのは「提出の方法」。
申告の中身、
つまり「どう判断するか」は軽くならない。
むしろ重要性は上がっています。

「数字ができる」と「申告ができる」は別物です。
会計ソフトで数字は作れる。
でも申告は、その数字に税務ルールを当てはめて、
説明できる形に仕上げる必要がある。

  • 数字ができる=情報が整列した
  • 申告ができる=判断と説明責任まで含めて完成した

便利になった部分は、
手続き部分の「手段」にすぎません。
本来の専門家としての目的、
本質は 判断 の部分です。

判断が必要になるのは、こういう“生々しいところ”

Amazonの領収書
「仕事の本だけど、
ついでに買った日用品が混ざってない?」
金額じゃなくて、中身と実態。

修繕費か資産か
「単なる修理?
それとも価値を上げたから資産計上?」
同じ支出でも、結論が変わる。

こういう「行間」を読む作業は、
まだソフトには難しい。
そしてここがまさに、
判断こそが、
本来の専門家として最も価値がある部分
です。

最後に必要なのは、判断を伴い経営を伴走するサポート

会計ソフトは進化しました。
提出も早くなりました。
でも、電子申告が広がっても、
“中身”は軽くならない
。
最後に残るのは、判断と説明責任です。
そしてその判断は、
税務だけじゃなく経営にも直結します。
節税、投資、採用、借入、資金繰り。
全部つながっている。
だからこそ必要なのは、
判断を伴い経営を伴走するサポート。
便利になった時代ほど、
専門家の価値は「作業」じゃなく「判断」。
僕は、ここを一番大事にしています。


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この記事を書いた人

新美 敬太のアバター 新美 敬太 代表税理士

「経営を楽しむ」という想いを大切に、日々経営者の皆さまと向き合っています。
税務・会計だけでなく、同じ目線で悩みや挑戦を共有しながら、一緒に考え、進んでいくことを大切にしています。
私自身も一人の経営者として、まだまだ成長の途中です。
だからこそ、うまくいくことも、迷う時間も、すべて含めて寄り添える存在でありたいと思っています。
経営の中にある楽しさや可能性を感じていただけるように。
これからも、皆さまと一緒に歩んでいきます。

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