AI時代だからこそ、方法にこだわらない

こんにちは、しんこう会計事務所の新美です。

「この仕事、こうやるのが正しい」
長年そう思っていた手順がありました。
資料の作り方、文章のまとめ方、情報の調べ方。
我流ではなく、ちゃんとした手順。
先輩に教わった、業界の標準。
それを守ることが、
プロの仕事だと思っていました。
でも最近、AIを使うようになって
気づいたことがあります。
自分が「正しい方法」
だと思っていたものの多くは、
他にやり方がなかったから、そうしていただけ
だったということです。
でも、本質は方法ではない。
何のために、誰のために、何をするか。
それだけです。

マニュアルが「正解」だった時代

従来の仕事の世界には、マニュアルがありました。
決まった手順を覚えて、正確にこなす。
それが評価される。
それが「できる人」の条件でした。
税務の世界でもそうです。
申告書はこの順番でチェックする。
試算表はこのやり方でまとめる。
資料はこのフォーマットで作る。
マニュアル通りにできることが、
信頼の証明でした
この世界観は、一定の合理性があります。
業務の品質を均一に保てる。
誰でも同じ水準で動ける。
ミスが減る。
ただ、前提があります。
「正しい手順」がすでに存在している
という前提です。

AIが壊したのは「手順への信頼」

うちの事務所では、
今年からGeminiを導入しました。
同業者や知り合いの経営者と話すと、
よくこんな言葉が出てきます。
「何に使えばいいんですか?」
マニュアルを求めている。
使い方の「正解」を探している。
気持ちはわかります。
でも、これがAIの難しいところです。
AIには、決まった使い方がありません
「何に使えばいいですか?」
と聞かれたとき、 僕はこう返しています。
「AIに聞けばいい。何に使えるか、直接聞いてみて」
これ、半分冗談で言っているんですが、
実はこれが本質に近い。
AIは「こう使うもの」という正解がない道具です。
自分が何に困っていて、
何を解決したいかを言語化できた人が、
使いこなせる
手順通りに仕事を進めることに慣れている人ほど、
最初の一歩が踏み出しにくい。
なぜなら、
「まず正解を教えてください」から入るからです。

問われるのは「問いを立てる力」

AIが代替するのは、「どうやるか」の部分です。
文章をまとめる。
情報を整理する。
叩き台を作る。
議事録を書く。
これらはAIが得意な領域です。
人間がやる必要性は、急速に薄れています。
では、AIが代替できないのは何か。
なぜやるか。
誰のためにやるか。
何が本当の問題か。
この問いを立てる力は、AIには出せません。
クライアントの話の行間を読む力。
数字の裏にある経営者の不安を感じ取る力。
「本当に必要なこと」を判断する力。
これは、マニュアルにも書いていないし、
AIにも教えてもらえない。

「方法を守ること」が目的になっていないか

経営者や管理職の方に、
一つ問いかけたいことがあります。
あなたの組織で、「うちはこうやってきたから
という理由で続いていることは、
どれくらいありますか。
その「こうやってきた」は、
今も有効な理由がありますか。
それとも、方法が目的になっていますか。
AIを使う若手に「楽をするな」と感じるなら、
少し立ち止まってみてください。
時間をかけることと、価値を出すことは別物です
3時間かけて作った資料より、
AIで30分で作って
残りの時間で中身を磨いた資料の方が、
クライアントに刺さることは十分あります。

正直に言うと、僕もまだ慣れていない

Claude、ChatGPT、Gemini。
いくつか使いながら、とにかく触ってきました。
使い込むうちに、
それぞれの得意不得意がわかってきます。
文章を考えるならこれ。
情報を整理するならこれ。
アイデアの壁打ちにはこれ。
最初はそんなことも全然わかりませんでした。
使ってみて、失敗して、
比べて、やっと見えてくる。
マニュアルを読んで理解できるものではなかった。
それでも、ふとした瞬間に
古いやり方に戻りたくなる。
「自分でゼロから考えた方が確かだ」
「AIの出力を信じていいのか」
この感覚、まだ消えていません。
ただ、それは方法への
慣れの問題だと思っています。
大事なのは、目的を見失わないこと
何のためにやるか、が明確なら、
方法はAIでも手書きでも、どちらでもいい。

今日できること

今日、一つだけ試してみてください。
「いつもこうやっている」
という作業を一つ選んで、AIに投げてみる。
使い方がわからなければ、AIに聞けばいい
「自分はこういう仕事をしている。
何かできることはあるか」と。
その問いを立てた瞬間から、
すでに「方法を使う側」になっています。
マニュアルに従う側ではなく。
AI時代に必要なのは、
新しい方法を覚えることではありません。
方法にこだわらない柔軟さと、
本質を問い続ける姿勢だと思っています。

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