リソースの“表と裏”を理解すると、組織は一気に強くなる

こんにちは、しんこう会計事務所の新美です。

経営をしていると、毎日のように
「これもやらなきゃ」
「こっちも進めたい」
と、気づけば“やりたいことリスト”が
どんどん膨らんでいきます。

僕自身もそうで、
朝、今日のタスクを眺めては、
「全部できたら最高なんだけどな…」
と思う日が多いです。
でも実際には、どれだけやる気や情熱があっても、
人も時間もエネルギーも“有限”なんですよね。

そして、何かを選ぶということは、
同時に 何かを選ばない ということでもあります。
経営者なら誰しも分かっているはずなのに、
つい忘れてしまうこの当たり前の原則。
今日はこの土台となる考え、
つまり組織のリソースの「表と裏」について、
少し深掘りしてみたいと思います。

誰かが動けば、誰かが動けなくなる

組織のリソースには、必ず“表と裏”があります。
スピードを優先すれば品質は落ちやすいし、
品質を優先すればスピードは犠牲になる。
そして、もっと身近で分かりやすいのが
時間の取り合いです。

たとえば、
家庭で子どもがゲーム機を使っているとき、
兄弟のどちらかはその間プレイできません。
親が仕事をしていれば、子どもと遊ぶ時間は減る。これは誰が悪いわけでもなく、
「ひとつのリソースを同時には使えない」という、
ただの当たり前の仕組みなんですよね。

組織でもまったく同じです。
Aさんに仕事をお願いすれば、
その時間はBさんには使えなくなる。
Aさんが動けば、Bさんは動けない時間が発生する。
この構造を理解していないと、
「なんでAさんばかり忙しいの?」
「自分の仕事が進まないのはAさんのせいだ」
と、すぐに不安や不満が生まれてしまう。
でもそれは、
能力の問題でも、人間関係の問題でもなく、
単にリソースの仕組みの話なんですよね。

組織で起きるズレは「事実」ではなく「意味づけ」から生まれる

家庭でも仕事でも、
まず起きているのは“事実”だけです。

  • ゲーム機が1台しかない
  • 会議室が埋まっている
  • Aさんが対応しているから次は少し待つ必要がある

ここまでは、
良い悪いの判断も誰の責任もありません。
ただ状況がそうなっているだけ。
でも、人はそこに無意識で意味をつけます。

「なんで弟ばっかり?」
「自分ができないのはAさんのせいだ」
「平等じゃない気がする」

この“意味づけ”が増え始めると、
同じ事実でも、
受け取り方が人によって大きく変わります。
これがコミュニケーションのズレや
誤解の原因になります。
だからこそ、
いまは何を優先する時期なのか
という判断軸が大切で、
それを組織全体の共通認識となる必要があります。
判断基準が共有されていれば、
「これは優先度が高いからだよね」
と“事実ベース”で理解しやすくなり、
余計な感情的解釈が減っていきます。
意味づけをゼロにすることはできませんが、
事実と意味づけを分けて考える習慣がある組織は、落ち着いて前に進める

事実と意味づけを区別する習慣がある会社は、本当にうまく回っています。
経営判断から現場の動きまで、
一貫して無駄が少ないんです。

「二兎を追う」のは間違いか?

家庭でゲーム機の順番をめぐって
争いが起きるように、
リソースには限りがあり、
同時にすべてを得ることはできません。
だからこそ、生まれるのがこの言葉。
二兎追う者は一兎も得ず
ビジネスの世界では、
これを 「選択と集中」 と呼びます。

リソースが限られる中小企業では、
「あれもこれも」と手を出すと共倒れになる。
だから、やることを絞って一点突破する。
この「選択と集中」は、経営の鉄則であり、
基本的に真実です。
ただ、ここにはひとつ大きな落とし穴があります。
絞り込みすぎると、
新しい可能性に出会えなくなる
挑戦の数を増やし、
小さな失敗を積み重ねていく中でしか
生まれない成功もあります。
実際、
最初から完璧な事業なんてほぼ存在しなくて、
多くは「試して、失敗して、改善する」
という探索の繰り返し。
つまり、

  • 集中…成果を最短距離で取りに行く力
  • 挑戦…未来の可能性を広げる力

この両方が欠かせない。
状況に応じて「集中」と「挑戦」を
切り替えられる組織が一番強くなります。

「同じリソースの地図」を持つということ

リソースの“表と裏”を理解するというのは、
組織全体が同じ地図を持つということです。

  • いまは何を優先する時期なのか
  • どの業務にリソースを割くべきなのか
  • どこは挑戦し、どこは絞るのか

これらが共有されている組織は強い。
リソースの取り合いが起きても、
「それはこのステージでは優先度が高いからだよね」
と納得が生まれるし、
挑戦と集中のバランスも、
チームで自然と調整できる。

そして何より、
事実と意味づけを区別して話せる成熟した組織
になります。
物事には必ず表と裏がある。
それを理解し、扱える組織は本当に強い。
日々の経営を通じて、そんなことをあらためて感じています。

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