「理念はいらない」と思ってた僕が、利益のためにMVVCを設計した理由

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こんにちは、しんこう会計事務所の新美です。

今日は MVVC(Mission / Vision / Value / Culture)の話をします。
先に本音を言うと、
昔の僕は「理念とか語ってる経営者」を
どこか冷めた目で見ていました。
綺麗な言葉を並べても、
最後は売上と利益でしょ、と。
合理的にやれば回るじゃん、と。
でも経営して、組織を作って、
そこで初めて分かりました。
理念って“飾り”じゃなくて、
組織を動かすための仕組みなんですよね。

合理性だけでは、組織は回りません

1人なら、代表の頭の中で意思決定できます。
でも人が増えると、解釈のズレが起きます。

「何を優先する?」
「それってウチっぽい?」
「どこまでやる?」

合理性だけだと、ここが揃いません。
合理的なはずの議論が噛み合わないのは、
「何を正解とするか」の前提が
人によって違うからです。
だから必要なのはノウハウより前に、
共通の判断基準です。

MVVCは「共通の判断基準」を配る作業

ざっくり言うと、こうです。

  • Mission:何のために存在するか(存在意義)
  • Vision:どこへ向かうか(目指す姿)
  • Value:迷った時の判断基準(優先順位)
  • Culture:無意識に出る行動習慣(空気・当たり前)

つまりMVVCは、代表の頭の中にある
基準”を組織全体にコピーしていく仕組みです。
特に僕は、MVVで止めずに Culture まで
触れるべきだと思っています。
現代の組織は、ここで差が出るので。

ValueとCultureは似て非なるものです

僕の感覚だと、この対比がしっくりきます。

  • Valueは「判断基準」(意識して使う憲法)
  • Cultureは「無意識の行動習慣」(反射神経)

Valueが「こう判断しよう」という宣言だとしたら、
Cultureは「気づいたらそう動いてる」
という日常の当たり前です。
Valueに「スピード」と書いてあっても、
Cultureが育っていない会社は、
結局「社長の確認待ち」が当たり前になります。
逆にCultureができると、現場が勝手に動ける。
これが強いです。

言語化しない組織は、代表や古株に最適化されます

言語化がないと、暗黙知が増えます。
暗黙知が増えると、
起きるのはワンマン化というより、
もっと現実的には 忖度によるタイムロスです。

「社長、これどうしますか?」
「前例がないので判断ください」
「◯◯さんに合わせた方が安全ですか?」

これ、5人の組織で
1人あたり1日30分発生するだけで
結構大きいです。

0.5時間 × 5人 = 1日2.5時間。
2.5時間 × 240営業日 = 年間600時間。
時給2,000円でも、年間120万円分が
“判断待ち”で溶ける。
MVVCって綺麗ごとじゃなくて、
こういうムダを減らすための設計でもあります。

でも、経営で一番大事なのは「利益」だと思っています

ここはハッキリ言います。
営利組織は、利益がなければ続きません。
続かなければ、理念も文化も守れない。
そして僕は、ここを定義として置いています。
利益=自由度
圧倒的な利益がないと、意思決定がどうしても
「融資」「税金」「支払」「資金繰り」等に支配されます。
つまり会社が、自分たちの意思ではなく
「払わなきゃいけないもの」によって動かされる。
だから理念を作ることって、僕の中では、
精神論じゃなくて
経営の主導権を取り戻す行為に近いです。
利益を追求して、分配し、
再投資できる状態を作る。
これが経営者の責任だと思っています。

未完成でも効く:うちのMVVの話

うちはMVVCが完璧に浸透している
わけではありません。
今も試行錯誤中です。
ただ、少なくともMVVは言語化しています
Missionは、「経営を楽しく、スマートに!
楽しく”は、仕事だけ頑張るって
意味じゃないです。
家庭やプライベートも大事にして、
協力し合って働く。
起業したときの前向きな気持ちを、
組織になっても忘れない。
スマート”は、オンラインで効率的に、
無駄を減らすこと。
だからうちでは、自然とこういう方向に
意思決定が寄ります。

紙資料を前提にしない。
手入力で頑張らない。
連携できるなら連携する。
アナログに戻る判断は例外にする。

そしてもう一つ大事なのは、トレードオフです。
「スマートじゃない」と判断したら、
案件ややり方を断る/やめることもあります。
何でも受けると、結局カルチャーが壊れるので。

最後に

MVVCは、仲良くするための飾りではありません。
僕にとっては、
組織の判断基準を揃えて、無駄を減らして、
任せられる状態を作るための設計図です。
そして、その先にある目的はシンプルで、
利益を出し、分配し、
再投資できる会社で
あり続けることだと思っています。
利益があるからこそ、
意思決定の主導権を持てるし、
やりたいことを選べるし、
構成員にもきちんと報いることができる。
理念は綺麗ごとではなく、
会社を長く強くするための現実的な武器です。
完璧に作れていなくても、
まず言葉にした瞬間から効き始めます。

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