
こんにちは、しんこう会計事務所の新美です。
AIの進化が止まりません。
「税理士の仕事はAIに取られるのか?」
ここ数年で一番聞く質問かもしれません。
でも実際に現場で経営者と向き合っていると、
むしろこう感じます。
作業は確実にAIに置き換わる。
でも、税理士の価値は上がっていく。
今日は、その理由を少しだけ書いてみます。
AIは合理的な答えを出せる。でも経営は合理だけでは動かない
記帳、集計、申告。
こうした作業領域はAIが最も得意とする部分です。
だから、手続き業務だけに依存する税理士は
これから厳しくなるのは間違いありません。
一方で、経営者の意思決定には
必ず“数字では説明できない”部分が入ります。
過去の経験、痛い失敗、価値観、
会社の文化、チームの空気、家族の状況——
こういった 非合理で、現実的な背景 が
判断の「重み」になります。
AIは合理的な結論は提示できますが、
この“現実的な重み”を踏まえて
最終判断に変換することはできません。
だからこそ、人間の専門家が必要なんです。
税理士の本質は“意思決定の支援”
意思決定の支援というと、
「寄り添い」「相談相手」といったイメージになりがちですが、
自分が大事にしているのはそこではありません。
感情的に寄り添うことでも、
サービスを増やすことでもなく、
社長の判断が前に進む状態をつくること。
社長が迷ったときに、
・情報を整理して
・背景を踏まえて
・その会社に合った“現実的な判断”に変換する
合理だけでは動けない部分が、経営には必ずあります。
ここはAIでは代替できません。
信頼関係とは「距離が近いこと」ではなく「判断がクリアになる関係」
税理士は会社の数字も借入も弱点もすべて触れます。
信頼関係は欠かせませんが、
距離が近ければ良いというわけではありません。
自分が考える信頼関係は、
「この人と話すと判断がクリアになる」
「迷いが減る」
こう感じてもらえる状態です。
営業的な寄り添いでも、
過度なサービスでもありません。
非合理や現実の重みを理解し、
それを現場に落とす判断に変換する。
ここに“専門家の信頼”が生まれます。
経営者の意思決定こそが経営そのもの
会社が伸びるかどうかは、
結局のところ経営者の意思決定で決まります。
意思決定こそが経営者の役割。
だから、その意思決定を支える存在には
大きな価値があります。
AI時代になればなるほど、
むしろここを “人に支えてほしい” と感じる
経営者は増えていくと思います。
AIが答えを出し、人が判断を現実に落とす。
この組み合わせが、これからのスタンダードになるはずです。
「どうAIを活用し、どう信頼につなげるか」はまだ進化の途中
正直なところ、
自分自身も 完璧な答えを持っているわけではありません。
どうAIを活用し、
どう信頼関係につなげるか。
今は研究段階で、
少しずつ試しながら最適な形を探しているところです。
でも、それでいいのかなとも思っています。
「AIを使いこなす」というのは、
完璧な方法を持つことではなく、
経営者と一緒に新しい形をつくり続けること。
この姿勢そのものが価値になると感じています。
さらなる考察ポイント(ディスカッションの余地)
1. 「非合理な背景」を理解するための具体的なスキル
判断を現実に落とすためには、
税務・会計の知識だけでなく、
経営者心理、問いの立て方、傾聴、コミュニケーション——
ヒューマンスキルが不可欠。
これをどう磨き、提供していくかは大きなテーマです。
2. AIの活用と統合のあり方
AIは作業効率化だけでなく、
過去事例の分析、リスクシミュレーションなど、
意思決定の合理部分を強化するツールにもなります。
人間の“現実判断”とどう組み合わせるかが今後のポイントです。
3. 意思決定支援の「対価」設計
作業中心から、判断支援へ。
価値の軸が変わるということは、
フィー体系も変わるということ。
この新しい価値をどう伝え、
どう料金設計に落とすかは、
士業ビジネスモデルの転換点になります。
AI × 税理士 × 経営者 が揃えば、経営は一気に強くなる
AIは膨大な情報を整理する。
税理士は非合理な背景を理解し、判断を現実に落とす。
経営者は最終判断と実行を担う。
この三位一体がそろったとき、
会社は驚くほど強くなる。
AIだけでも、人だけでも成立しない。
AIがつくる“合理”と、
人が理解する“現実的な重み”の掛け算。
ここに、AI時代の税理士の価値があると思っています。
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