
こんにちは、しんこう会計事務所の新美です。
今日は少しだけ“固め”のテーマです。
でも、ずっと書きたいと思っていた内容です。
AIやクラウドが進化して「税理士って必要?」と
言われることが増えた今だからこそ、
改めて 法律で定められた税理士の役割 を
整理しておきたいと思います。
税理士の定義(税理士法 第2条)
税理士法第2条には、税理士の3つの
独占業務について定められています。
それが次の3つです。
1️⃣ 税務代理
2️⃣ 税務書類の作成
3️⃣ 税務相談
つまり、他人の税金に関する業務 を扱えるのは
税理士だけということです。
たとえば「知り合いの申告書を代わりに作った」
これも実は法律の対象になります。
「有償独占」ではなく「無償独占」
「お金をもらわなければ問題ないでしょ?」
そう思う方も多いですが、これは 誤解 です。
税理士法第52条では、税理士でない人が
税務代理・税務書類の作成・税務相談を行うこと
自体を禁止しています。
つまり、有償・無償の区別はありません。
たとえ無料であっても、他人の税金に関して
具体的な判断や助言をすれば 違法 となります。
これらは、たとえ無償であっても税理士でない者は行ってはならない、
無償独占 業務とされています。
SNSで「これ経費になりますか?」と
答えている投稿も、内容によっては
税理士法違反に該当 する可能性があります。
善意であっても、やってはいけない領域です。
それだけ、税金に関する助言には
重い責任 が伴うということです。
税理士の3つの独占業務
1️⃣ 税務代理
納税者に代わって税務署に申告や申請を行ったり、
税務調査の立会いをすること。
たとえば「代わりに電子申告しておいたよ」も、
税務代理 にあたります。
2️⃣ 税務書類の作成
確定申告書や法人税申告書などを
他人に代わって作成すること。
たとえ税務ソフトで数字を入力して
申告書を印刷して渡すだけでも、
税理士でなければできません。
3️⃣ 税務相談
「この支出は経費になる?」「節税したいんだけど」
といった具体的な税務判断を伴う助言です。
雑談のつもりでも、内容によっては
立派な“税務相談”になります。
ただし、これらは 税理士事務所のスタッフが
税理士の指揮・監督のもとで行う作業 は
法律上問題ありません。
実務的には、あくまで 税理士の管理下での業務 と
位置づけられています。
最終的な責任は、
税理士本人が負うという前提です。
だからこそ、事務所内でのスタッフ教育や内部チェックは、とても大切になります。
「できること」と「できないこと」の線引き
税理士以外の人ができる業務もあります。
たとえば記帳代行や経理入力、
経営コンサルティングや補助金支援など。
ただし、それらの中で「税金の判断」をした瞬間に、
独占業務の範囲に踏み込む ことになります。
私自身、新規の案件で相談を受けるときには
「この段階では税務判断はできません」と
あえて言葉にします。
それだけ 線引きがシビア だからです。
まとめ:資格は“法の裏付けある信頼”
税理士資格は、単なる肩書きではありません。
「他人の税金を扱う責任を国から正式に認められた証」です。
AIやクラウドの進化で仕事の形は変わっても、
この“法律に裏打ちされた信頼”は
今も、そしてこれからも変わりません。
ただし――。
法律だけでは語りきれない、
「現代に求められる税理士像」もあります。
次回は、そのテーマで書いていきたいと思います。
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